寝屋川本校のブログ
目次
新高校1年生が、今知っておくべきこと
①統計的に見ると、高1生は、想像を絶するほど勉強しない
②大学を目指すのであれば、高校入学前~1学期から勉強をはじめること
③高1の1学期は、高校3年間の中でもトップレベルに重要な時期だということ
統計データから分かる、高1生の衝撃的な真実
まず、結論から言うと、高校1年生の50%以上が、勉強時間が小学5年生以下まで低下します。
中3生はもちろん、中1、中2生の勉強時間になんて、到底及ばなくなります。
以下は、高1生の普段の勉強時間に関するデータです。
【引用】文部科学省/高等学校教育の現状について(令和元年)
【データから分かること】
●普段の勉強時間について、約54.7%の高1生が、1時間未満である
●高1生で、「勉強しない」人数は、中学生の「約3倍」の人数になる
●中1・中2・中3どの学年層と比較しても、高1生の方が圧倒的に勉強していない
そんなに勉強していないの??
と思われる方も多いかもしれませんが、文部科学省が調査した「統計データ」ですので、これが「事実」です。
中学3年間の社会(地理・歴史・公民)は、高校1科目のたった10分の1の量?!
高校で習う科目数、そしてその量は、中学と比較になりません。
よく言われるお話しで、高校「世界史B」1科目の量は、中学3年間の社会(地理、歴史、公民)の約10倍あります。
それを、「小学生、中学生以下の勉強時間」のままで、ついていけますか?
ということです。
■小学生、中学生以下の勉強時間以下では、(少なくとも中位以上の)大学など夢物語
それが分かっていながらも、勉強しない高1生の数が多すぎることが言えます。
※本当にどこでもいいのであれば、大阪以外の都道府県、地方の大学を探せば、行けるかもしれませんが、そのために高校受験を頑張ったのでしょうか?
※学生が集まらない大学は、残念ながら淘汰されていきます。本当にそこは、自分が行きたい意味のある大学ですか?
■高1の途中、高2から取り返しがきく、と考えているなら大間違い
高1の1学期が終わった時点で、選択できる大学の幅は、大げさではなく、かなり絞られます。
(大逆転する子も、もちろんいますが、ごく少数ということを忘れないようにしましょう)
小・中学生以下の勉強量なのに、大学に行きたい高1生
中学生の時点ですら、「勉強しなさい!」と周りから言われることの多い中学生ですが、
なんと、その時以上に、高1生は勉強しません。
そして困ったことに、「大学に行きたい。良い会社に入って働きたい。お金を稼ぎたい。」「専門学校で●●の資格を取って、●●の仕事をしたい」という高1生はかなり多いです。
それにも関わらず、高1生の勉強時間はダントツで最下位である、ということは統計から分かっています。
この矛盾が、その子本人の進路、将来、人生そのものを変えてしまう要因のひとつです。
偏差値の高い高校に行けば、偏差値の高い大学に行けるは間違い
次に、こちらのデータをご覧ください。これは、高1生が、自分が中3だった時に、どれくらいの成績だったのか?という問いへの回答です。
【引用】文部科学省/高等学校教育の現状について(令和元年)
まず注目して欲しい箇所が、「中学3年生の時、上位の成績だった」のところです。
この「上位」の定義がどれくらいかは分かりませんが、一般的に考えて、四條畷高校や、寝屋川高校に進学した生徒と仮定します。
その上位成績層ですら、勉強 1時間未満が31.7%もいます。
冷静に考えてみてください。
偏差値の高い高校に進学した理由は何だったのでしょうか?
部活でしょうか?距離でしょうか?
それも一部はあると思いますが、
ただそのためだけに、中学校時代に多大な勉強時間を費やして、勉強したのでしょうか?
事実として、四條畷高校や、寝屋川高校に進学しても、大学に行けない例は珍しくありません。
仮に行けたとしても、志望校には手が届かず、大幅な進路変更を余儀なくされるケースが、当たり前のように起こります。
こうした事実があるにも関わらず、他人ごとになってしまう高1生
【他人ごとになってしまう主な要因】
●高校受験から解放され、遊びに夢中
●”何とかなる””自分は大丈夫”精神で、将来に関わる重大な話も他人ごと
●最低でも、高校で中学校と同じ順位や成績は取れるだろうという勘違い
高校受験直後~高1の1学期は、高校3年間の中でも超・重要時期にも関わらず、とにかくそれ以外のことに意識がいってしまいます。
その気持ちは、私自身もよく分かります。なぜなら、私自身が高1生の時、全く同じ気持ちだったからです。
それが悲劇を生むのですが・・・それはさておき、これが私個人だけのことなら、ここまで話していません。
毎年のように、後になって後悔する高1生が、とにかく後を絶ちません。
中学では上位でも、高校で最下位レベルになる恐ろしさ
まず思い出してみてください。
中学校では、いろいろな成績層の生徒たちの分布になっていましたよね?
5科目450点以上の子もいれば、100点以下の子もいます。(それが良い悪い、という話ではありません)
そして、それは高校においても同じ分布になっていきます。
何かおかしい・・・、と思いませんか?
高校入学前は、皆がほぼ同じ学力だったはずです(同じ偏差値の高校に入学したのですから)
なのに、高1の1学期の時点で、信じられない位の差がつきます。
中学で5科目400点だった子であれば、高校でも上位に入れるだろうという感覚でいます。
300点だった子であれば、高校でも平均点の真ん中の順位は取れるだろうと思っています。
そうならないのが事実です。
仮に300人の生徒数がいるとします。
例えば、中学で学年10位以内だった子が、高校では290位になる。
これが当たり前のように起こります。
それでも、そんなことなる訳がない、と思っている新高1生は多いです。
だから、実際にどうしようもない状況に陥ってから、コトの重大さにはじめて気づくことなります。
今は本当の意味で理解してもらえなくても、伝え続けるしかない
こういう話をすると、どうしても伝えることが難しいことがあります。
これは塾の先生の宿命かもしれませんが、「塾を辞めさせないように、大げさに言っているだけでしょう」と、捉えられてしまうことです。
そこに、高校受験後の解放感もあいまって、そもそも真剣に話すら聞いてもらえない場面と言うのが、正直あります。
仮に、真剣に聞いていただけたとしても、どこか他人ごとのようになってしまうことも少なくありません。
「ふーん、そうなんだ」「まぁ、自分はそんなことにならないから大丈夫」「今は遊びたいから、そんな話聞きたくないよ」「本当にヤバくなったら、頑張るし、取り返せるから、今はいいや」といった具合です。
中3の高校受験の時は、真剣に高校選びをし、考え、話し合い、それに向かって少なからず努力をしたはずです。
それなのに、なぜ大学受験のことになると、これだけ努力しなくなるのでしょうか。
高1だからでしょうか??
例えば、「中3だから、今は勉強しなくていい」
そんなおかしなことは、誰も思わなかったはずです。
それと全く同じことなのです。
統計データや、高1での取り組みが、その後の進路に多大な影響を与えていることは明白な事実です。
最後に
私個人の想いを書きますが、「人間ひとりの人生や将来が変わってしまうことを、伝えずになんていられません」ということです。
そして私が伝えたいことは、「人間ひとりの人生や将来が変わってしまう」ほどの人生のひとつの節目だからこそ、真剣に向き合って考え、行動してほしい、ということです。
だから、大学に行きたい、と言っている新高1生に対して、この高1の1学期の重要性を伝えることは、ごく当たり前のことなのです。
これで、大学を目標にしている高1生が、具体的に対策を立てて行動し、目標達成に近づいているなら、ここまで言いません。
(私が言うのも変ですが、全員がそれができているのならば、この世に塾なんて不要でしょう。)
現実、そうでないから、ここまでしつこく、述べさせていただいているということを、ご了承ください。
ここまで、ネガティブな情報や内容が多くなってしまったかもしれませんが、これからの高1生は、本当に素晴らしい可能性を秘めています。
確かにこれからの人生、苦しいことや悲しいこともあるかもしれませんが、それ以上に楽しいこと、幸せなことがあります。
その過程で、様々な「選択」をしながら生きていくことになります。
どうか皆さんが、自分にとって、「最良の選択」をし、最高の高校生活、そしてその後の将来を過ごせることを祈っています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。