日常ブログ
こんにちは。KEC個別指導塾メビウスのクワノです。
8月に入り、まさに夏本番といった感じですね。
こんな時期に“秋”の話をするなんてヘンだと思われるかも知れませんが…
以下は、太宰治の『ア、秋』という短編の抜粋(一部要約)です。
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秋ハ夏ト同時ニヤッテ来ル
夏の中に、秋がこっそり隠れて、もはや来ているのであるが、
人は炎熱にだまされて、それを見破ることが出来ぬ。
秋の花である桔梗の花も、実は夏になるとすぐ咲いているし、
トンボだって、もともと夏の虫である。柿も夏の内にちゃんと実を結んでいるのだ。
秋は、ずるい悪魔だ。夏のうちに全部、身支度をととのえて、
せせら笑ってしゃがんでいる。
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夏が終わって、秋が来るのではなく、夏と秋は実は同時に来ている。
夏の炎熱(目立つもの・派手なものの比喩もありそうです)のせいで目がくらみ、
夏と共に来た秋に気付かないだけなのだ、ということです。
「季節の移り変わり」という概念を疑うなんて、文学者の感性とは凄いものですよね。
受験生の危機感も同じことが言えそうです。
入試は来年の春です。まだ冬も来ていないし、秋すら来ていない…。
それは事実です。事実ですが、そう思っていると、間に合いません。
受験勉強は、時間との勝負。
中学校で今までに習った総まとめ・反復をする為には膨大な勉強時間が必要です。
この夏、いかに頑張るか。それが重要な受験勉強の分岐点になるのです。
中学生の感覚に任せていては持てない危機感を持たせるのが、塾の役目の一つです!