勉強の仕方アドバイス
「効率よく勉強したい」「隙間時間も活用して勉強したい」
などと、忙しい中学生こそ勉強にインターネットを利用してみましょう。もちろん、インターネットが無くても勉強はできますが、様々なサイトを利用すれば、「勉強の効率」は確実に上がります。さらに、サイトの使い方によっては効率だけでなく、理解度や定着度といった「勉強の質」を劇的に向上させることも可能です。そこで今回は、中学生は勉強サイトを利用すべき理由と、勉強サイトの具体的な使い方や気を付けることについて紹介します。
目次
中学生が勉強サイトを利用すべき4つの理由
中学生が、勉強にインターネットを利用すべき理由は、以下の4つです。
- ① 自分の好きなタイミングで勉強できる。
- ② 自分の欲しい情報だけを得ることができる。
- ③ 何度でも繰り返し見ることができる。
- ④ 質問をしなくても課題を解決することができる。
① 自分の好きなタイミングで勉強できる。
大多数の中学生は、勉強がキライです。勉強嫌いな中学生は、好きな事には睡眠時間も削って取り組む一方、勉強は、よっぽど“気が向いた時”にしか、しません。
そのタイミングは多くて週に2、3回あるかどうか。しかも“気が向いている時間”は数分間で、そのチャンスタイムに勉強に取り組めなければ、数分後にはもう友人とのLINEに夢中です。
勉強サイトなら、思い立った時にすぐ取り組めます。
重い腰を上げ、机を片付け、テキスト・ノート・筆記用具を準備する時間は必要ありません。服を着替えて塾の自習室に向かう時間も、もちろん要りません。寝転んでスマホをいじる延長で、勉強がスタートできるのです。
② 自分の欲しい情報だけを得ることができる。
大多数の中学生は、根気がありません。根気のない中学生は、勉強でちょっと気になる範囲があっても、それを地道に教科書から探す時間が耐えられません。ようやく見つけても微妙に自分の知りたい情報とずれていたりして、もうテンションダウン。そうなると次に開くページは教科書ではなく、漫画に変わっています。
勉強サイトなら、欲しい情報がピンポイントで得られます。
参考書とにらめっこして問題解決にだらだらと5分、10分…。1問が解決した時点でスタミナ切れ、なんてことにはなりません。
③ 何度でも繰り返し見ることができる。
大多数の中学生は、集中力がありません。集中力のない中学生は、中学校や塾の先生が事前準備した渾身の授業も、右から左へ聞き流します。
一方、授業は基礎を終えると発展内容へ進行していきます。先生の講義を止めて「…先生、一つ前の話、もう一度初めから教えてください。」と言える猛者は、そうはいません。
勉強サイトなら、自分が取りこぼした内容をいつでも復習できます。体調不良など、なんらかの理由で過去の授業が必要となった時にも便利です。
④ 質問をしなくても課題を解決することができる。
大多数の中学生は、質問をしません。中学校の先生も塾の先生も、質問されることが大好きなのですが、悲しいくらい、質問をする中学生は少ない。わからない問題があると自覚しつつ、質問をしない。結局、解決しないままテストを迎える事に。その姿は、剣を装備せずボスに挑む勇者の様です。…テストにコンティニューは無いのですが。
勉強サイトなら、わからない問題を解決することができます。質問はできませんが、わかりやすい解説や動画を何度も見ることで、わかる状態にはなります。
確実に結果が出る!勉強サイトの使い方とは
勉強サイトの使い方に関しては、以前のコラムで詳しく紹介しています。 こちら⇒『勉強サイトで成績を上げる方法!』を是非お読みください。ここでは、重要な部分だけ抜粋してご紹介します。
以下の図は、「成績が上がる流れ」を視覚的にわかりやすくしたものです。
成績を上げるために大切なのは「わからない」を「わかる」に、「わかる」を「できる」に、それぞれ変化させること。それが、図中のオレンジの部分です。
①理解する為に使えるサイトもあれば、②反復する時、役立つサイトもあります。
こちらのサイトでは、①と②、それぞれのオススメサイトを紹介しています。
勉強サイトの具体的な使い方も、上記リンク先で、以下のように紹介しています。
・まず提出物をやってみる/わからない問題を見つける。 から始めるのが、一番効率的です。 時間がないテスト前などは、絶対にそうすべきです。以前のコラムでは「定期テストの勉強」を例として紹介していますが、定期テストに限らず、これが勉強サイトの理想的な使い方であると言えます。
ただ、例えば勉強への意識が極度に低い(テスト前でも殆ど勉強しない)中学生の 場合は、まずやってみる事自体が、少しハードルが高い可能性もあります。 その意味で一つだけ、前回のコラムに補足することがあるとすれば、上記の図の前段階に、「まず、勉強サイトを見てみる」という項目を追加しても良いでしょう。
今、勉強サイトは「見やすさ」「面白さ」「わかりやすさ」がどんどん向上しています。とりあえず、まず勉強サイトを見ることで、「…あれ、なんだかおもしろそう」と、学習意欲が上がることも期待できます。そこから、次のステップに進めばよいのです。
また、学習意欲の高い中学生でも、先に勉強サイトを見るメリットはあります。なんとなくの知識で問題数をこなすより、「あー、この問題、この理由でこの答えになっていたのか」と、正しい知識を習得してから、テスト勉強を始められるからです。
意外と知らない?!キーワード検索活用術!
勉強サイトが役立つものだとしても、有料のサイトだと費用が気になりますよね。
また、無料のサイトだとしても、うまく使いこなす為にはある程度の慣れが必要です。 ※某勉強サイト。無料ではあるが、これでは自分の知りたい情報が見つけにくい。
そこで、私のおすすめの「キーワード検索活用術!」をご紹介します。
やり方はカンタン。わからない問題を、そのままキーワード検索するだけ! 検索エンジンは何でも良いですが、オススメはGoogleです。
例えば、以下の問題を見てください。
縦が15m、横が18mの長方形の土地に~…、という問題文ですが、実際にGoogleに入力するときは全文を打つ必要はありません。
例えば、「縦が15m (スペース) 横が18m(スペース)同じ幅の道」これくらいで十分。検索すればYahoo知恵袋などで、解説ページがスグ上がってきます。学校や塾の先生に質問したり、参考書で調べたりするよりも、最もスピーディな解決が可能です!
特定の勉強サイトで、この問題の解説を同じスピードで探せるでしょうか。
おそらく、かなりそのサイトを使いこなしていないと、無理だと思います。
“うーん、でも、全く同じ問題がネットに落ちているとも限らないのでは…?”
その通りです。全く同じ問題が落ちていない時も、あります。 …が、実はこの時こそ、この「キーワード検索活用術」の真骨頂なのです。
検索ワードを変え、「中学数学 同じ道の幅 花だん」のように、あえて数字を省いて入力します。すると、同じ問題でありながら、数字だけ異なった類題が、必ずヒットします。
あとはその類題の解説を理解し、そのあと、自分がわからなかった問題に再挑戦します。解き方は全く同じなので、当然正解できるというわけです。ある意味、全く同じ問題を検索するよりも、学習効果が高い方法です。オススメです! もちろん数学以外の勉強にも、この「キーワード検索活用術」は使えます。
以下の問題をみてください。中学社会、非常に短い、一問一答です。
答えは「プロテスタント」です。
…。
…と、これで納得する中学生と、「うーん…」と納得しない中学生がいます。
つまり、単純な暗記をそのまま飲み込める中学生と、細かい部分がいろいろと気になってしまう中学生がいるということです。
暗記の質よりも量が必要な中学校の定期テストでは、前者の中学生の方が高得点だったりします。…ただ、だからと言って細かい部分が気になるのは性格です。簡単には変えられません。
ここで、「キーワード検索活用術」です。
Google検索で、答えの「プロテスタント」を打ち込んで検索してみましょう。すると… なんとも、知的好奇心をくすぐる検索結果が並んでいます。
これにより、「プロテスタント」の詳しい内容も把握できるだけでなく、「プロテスタント」が「カトリック」という概念と対比させて学ぶべきものであることがわかります。
キーワードに「中学社会」を含めると、難しすぎるサイトを回避できます!
社会の勉強で最も悪いやり方は、「意味を考えないまま、重要語句を暗記する」です。
これに関してはこちらもご参考ください。⇒『アナタは大丈夫?中学生の勉強の落とし穴!』
暗記だからと言って、意味がわからないまま暗記するのは意味がありません。また逆に、納得しないと暗記できない中学生は、つい暗記に時間をかけがちです。
キーワード検索を使えば、意味がわからない重要語句を瞬時に確認できるだけでなく、その語句に関係する周辺知識も得られます。効率的であるだけでなく、社会という科目自体に興味と関心が高まることに期待ができます!
勉強サイトを使えば完全な独学が可能なのか
勉強サイトの利用価値をここまでご紹介しましたが、最後に勉強サイトによる独学の限界について、お話します。
結論を言いますと、勉強サイトによる独学の限界とは、 “継続することの難しさ”です。
勉強に必要な要素は、たくさんあります。
- ・目的意識
- ・集中力
- ・効率性
- ・丁寧さ…etc.
ただ、上記すべてが揃っていたとしても、「継続」が無ければすべては価値を失います。 逆に、「継続」さえ実現できれば(たとえ上記の各要素を少し欠いていても)少しずつ、勉強の成果はついてきます。
勉強サイトは、残念ながら、この「継続」を産む力が弱いのです。
理由を一言で言えば、「自主的にアクセス(ログイン)しなければ、始まらないから」です。
このことは、勉強サイトを運営する各企業も重々承知しており、様々な対策が練られています。例えばスタディサプリ(運営:リクルート)では、「保護者用ログイン画面」があり、子供の学習状況を逐一チェックできる機能があります。
スマイルゼミ(運営:ジャストシステム※)にも、「みまもるネット」なるものがあり、やはり子供の学習進捗を親が管理したり、「みまもるトーク」で子供を励ましたりできる機能があります。
※ジャストシステム…ワープロソフト「一太郎」で有名なソフトウェア開発会社。
ただ、子供は成長するうちに親のいう事を聞かなくなるものです。中学生にもなれば、親がどんなに声掛けをしても、逆に反発して勉強しなくなるケースもあります。そうなってしまうと、結局上記二社の保護者管理機能も意味をなさなくなります。
その意味で、塾に通うということは、「毎週、決まった曜日、決まった時間に、決まった品質の勉強を行う」ということです。言い換えるなら、勉強において最も重要な「継続」を買う行為だ、と捉えても良いでしょう。
もし、勉強サイトのみを活用し、成績に大きな変化をもたらしたいのであれば、「自主的な時間割を作り、紙に書き出し、壁に貼る」などして、「継続」できるしくみを作ることをおすすめします。
まとめ
中学生の勉強における、サイトの活用法をまとめました。現代の中学生にとって、インターネットは身近どころか、もはや切っても切れない関係となっています。「ウチの子、スマホいじりばかりで勉強しない!」「スマホなんて与えるんじゃなかった…!」と嘆くより、逆転の発想で、いっそ今のネット環境を、勉強に活かしてみてはいかがでしょうか?!